MZC4で無料Windowsアプリ開発

ダイアログアプリを作る

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前回、紹介したMsgCrackとRisohEditorを使って簡単なダイアログアプリを作ってみましょう。

MSYS2を開いて「start .」を実行し、そこに「MyProject」というフォルダを作ります。 フォルダ「MyProject」を開いて下さい。何もありませんね。

[MyProjectフォルダ]

MsgCrackを開いて、「MWindowBase」と入力します。「MWindowBase.hpp」が選ばれましたね。 Enterキーを押してコピーします。

[MsgCrackでMWindowBaseを入力]

このテキストの内容をサクラエディタに貼り付けて、「ファイル」→「名前をつけて保存」で、「MWindowBase.hpp」というファイルを作って下さい。

この「MWindowBase.hpp」というのは、クラスライブラリーMZC4の基本となるヘッダーファイルです。 同様にして、「MyProject.cpp (Dialog)」を選んで「MyProject.cpp」というファイルを作って下さい。 さらに、同様にして「targetver.h」というファイルを作って下さい。 「MyProject.cpp」は、ソースファイルであり、「targetver.h」はターゲットのOSを設定するヘッダーファイルです。

これで、「MWindowBase.hpp」と「MyProject.cpp」と「targetver.h」という3つのファイルができました。

[MyProjectフォルダ2]

次に、RisohEditorを起動します。空っぽの状態で、「編集」メニューから「追加」→「ダイアログを追加」を選びます。

[ダイアログの追加]

「リソースの追加」ダイアログが表示されるので、「リソースの名前」テキストボックスに「1」(いち)と入力して 「OK」ボタンを押します。

[ダイアログの追加2]

これで「1」という名前でダイアログのリソースデータ(RT_DIALOG)が作成されました。

[ダイアログの追加3]

「GUI編集」ボタンを押せば、「ダイアログの編集」が表示されてダイアログを編集できます。

[ダイアログの編集]

次に、作成したデータを「エクスポート」(輸出)しましょう。「ダイアログの編集」を閉じて、「ファイル」メニューから「エクスポート...」を選びます。

[エクスポート2]

すると、「エクスポート オプション」ダイアログが表示されますが、そのまま「OK」ボタンを押します。

「エクスポート」ダイアログが表示されるので、フォルダ「MyProject」に移動して、 「MyProject_res.rc」という名前でエクスポートします。

[エクスポート]

フォルダ「MyProject」に「MyProject_res.rc」というファイルができます。 ビルドの準備ができました。

MSYS2のBashで「cd MyProject」を実行して、MyProjectに移動して下さい。 今回は、C言語ではなくC++なので、gccではなく、g++を使います。 次の三行のコマンドを順番に実行して下さい。

g++ -static -c -o MyProject.o MyProject.cpp
windres -i MyProject_res.rc -o MyProject_res.o
g++ -static -mwindows -o MyProject MyProject.o MyProject_res.o -lcomctl32

一行目は、MyProject.cppからMyProject.oというファイルを出力します。 二行目は、MyProject_res.rcをコンパイルして、MyProject_res.oというファイルを出力します。 三行目は、MyProject.oとMyProject_res.oをリンクしてMyProject.exeというファイルを出力します。

[手動ビルド]

g++は、C++のコンパイラで、windresは、リソースコンパイラです。 前回説明したように、-mwindowsを指定しないと黒い画面が表示されます。 -staticがないと、ダブルクリックで実行できません。 -lcomctl32は、comctl32.dllをリンクするために指定します。 MyProject.cppの中でInitCommonControls関数を使っているため、comctl32.dllが必要です。 -cは、コンパイルするだけで、リンクしない場合に指定します。

MyProjectフォルダを見ると「MyProject.exe」というEXEファイルができています。 これをダブルクリックすると、次のようなダイアログが表示されます。 「OK」ボタンを押すと終了します。

[作成できたダイアログ]

これで簡単なダイアログアプリができました。次回はこのダイアログにさまざまな機能を追加します。


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